なぜ不安の強い環境では人は成長しにくいのか
社会人の皆様、または社会人を育成している皆様へ
教育する際には
・厳しくする方が成長しやすいと思いますか
・優しくする方が成長しやすいと思いますか
人の成長という面で考えてみると、どちらが成長により良いのかということを知ることができます。
あなたはどちらが成長しやすいと思いますか?
本日の結論
「安心した環境は人を成長させる」
もくじ
⒈なぜ不安の強い環境では人は成長しにくいのか
あなたが一番不安の強くなる場面はどの場面でしょうか。
人は、不安の強い環境では常に不安を抱えた状態になり、自分の安全に目が向きがちになります。自分の安全の優先順位が高くなると成長に集中することができません。
・安全を確かめつつ行動し成長していく人
・成長に集中して行動している人
どちらの成長スピードが速いと思いますか?
不安有意の環境では人は保守的になります
⒉職場の環境と業務への集中の関係を考えてみる
実際に安心しそうな職場と不安が強いであろう職場を想像して書いてみます。
・仕事に対してある程度自由に取り組ませてくれる職場
・ルールが多く、何をするにしろ「まずはマニュアルを確認しなさい」と常に正解不正解を意識させられる職場。
新人が職場に就職した時に、成長しやすいのはどちらかと考えると明白ですよね。
実際に仕事をしていると、厳しければいいと言うわけではなく、仕事に対してある程度裁量権を持てることが重要です。
裁量権を持つことで、新人は自信を持つことができるのです。
前者の職場は、新人が自分で仕事の目標を決めたり(上司が先導したとしても決定する場に新人を参加させて決定し)、その目標を達成するために自発性を促すことができるような職場かなと思います。
後者の職場は、新人は常にマニュアルやルールを気にしてしまい、成長することよりあっているか間違っているか、成功か失敗かを意識してしまい、常に石橋を叩いて渡るような行動を取りがちになってしまうと思います。
全く行動しないわけではないため、ある程度成長することはできますが、成長のスピードは遅い。
⒊あなたの考える社会人像は幻かも?
「そうは言っても、自由にさせすぎても自発性のない新人だったら成長しない」
「ある程度厳しくしないと社会人として成長しないんじゃないの」
そう言う意見もあるかなと思います。
実際に、自分も社会人になりたての時は、厳しい上司がいて、怒られないように勉強したことで成長できた部分もあったと思います。
しかし、常に上司の目やルールを気にするが故に、自由な発想ができず、既存のルールややり方に囚われがちになってしまっている部分もあるなと感じます。
自発性のない新人に対して、厳しく関わったりルール遵守のように自由を与えないことで効果的な成長を促すことができるでしょうか。
答えは「No」だと思います。
自発性のない新人は、厳しくされることや不自由さを感じることで居心地が悪くなり、最悪職場に来なくなります。(今時の若いもんは、なんて言ってるようだと時代に取り残されてますよ)
気合とか根性で奮い立たせる方法は、昔は通用したかもしれませんが、今は効果はないと思われます。
“成長を促すためにどうしたらいいのか”
それは、できている部分を多く伝えるようにすることが重要です。
できないことを指摘したり禁止することより、できている部分やいいことをした点を褒めることで新人はやる気を出すことができ、安心して成長することができます。
青少年の犯罪率が高い地域で、ある警官が、いいことをした青少年にチケットを渡し、そのチケットを集めると映画を無料で見られたりする特典を設けてみると、犯罪率が激減したと言う話を聞いたことがあります。
いいことやできている部分を褒めることで、人は自分の行動に自信を持つことができ、自発的な行動をしたり、より人が喜ぶような行動をとることができるようになります。
「〜してはいけません」と禁止するより
“いいこと”に着目して評価をすることの方が相手の自発的な行動を促すことができ、成長も促すことができると考えます。
安心した環境の方が人は成長しやすいし、成長のスピードも格段に変わります
以上をまとめると
・不安優位の環境にいると、人は保守的になる
・規則やマニュアルやルールに縛られた状態で人は自由に働けるだろうか。いや、働けない
・できている部分やいい行動に対して褒めることは、相手に安心を与え、自発性ややる気を出すことができる。